正徳一分判金(しょうとくいちぶばんきん)は、宝永に次ぐ判金で、正徳4年(1714年)に作られた正徳小判の1/4の額面を持つ一分金、つまり金貨です。
正徳小判と同時に作られました。
目次
正徳一分判金の相場の価値価格の評価はどのくらい?
使用期間は約4カ月程度と非常に短く、正徳小判金と合わせてもわずか21万3,500枚しかありません。
そのため現存数が少なく本物なら非常に価値が高いです。実際に、現在では65万円~130万円で取引されています。
正徳一分判金の作られた時代は?
正徳4年(1714年)。
正徳一分判金の重さと大きさ
サイズは、縦約17.8mm×約10.7mmと小さめで、重さは4.43gと軽めです。
正徳一分判金に使われている素材(材質)は?またその含有量(品位)は?
金と銀で出来ており、品位は金857、銀143です。
正徳一分判金の特徴・ポイントは?
金は85.7%、銀は14.35%です。表面は上部に扇枠の桐紋と中央に「分一」の額面、下部に桐紋が刻まれ、裏面は光次(花押)の極印が打たれているのが特徴で、「光」の最後のはねる部分と、「次」の四画目が重なっていることから、「重光次」と呼ばれています。
まとめ
それまで通貨量の増大を目指し金品位を落とした金貨を発行した影響で、物の値段が上がり続けたことから、幕府の権威を下げないためにも慶長一分判金のような高品位の正徳一分判金が鋳造されました。
しかし、慶長一分判金よりも金品位が劣るとの噂が広まってしまったため、新たな一分判金に吹き替えることとなり、わずか4カ月で使われなくなりました。
また、初期の慶長金に品位が近いことから、「武蔵一分判」とも呼ばれています。そんな正徳一分判金は、慶長一分判金にデザインが似ているため注意が必要です。古銭専門の買取業者でないと判別は難しいため、一度鑑定してもらうことをおすすめします。
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